【完】俺の隣にいてほしい。
「あの……じゃあなんで、急に恋人のフリをやめようなんて言ったの?」
そうだよ。あの時確かに椿くんは、『俺も彼女つくりたいし』とかそんなことを……。
私が不思議に思って尋ねると、椿くんは少し気まずそうな顔をして、視線を横に向ける。
「……あぁ。それは、心音には他に好きな奴がいるんだと思って」
「えっ! 好きな人?」
「うん。あいつ、氷上だっけ? 中学の同級生の。俺はてっきり心音はあの氷上って奴のことが好きなんだと思ってたから」
それを聞いて、ビックリして目を丸くする私。
「えぇっ、ウソッ! 氷上くん?」
なにそれ。どうして……。
「だって、すげぇ仲良さそうだったし。文化祭もあいつと一緒に回ったりしてただろ」
「あ、あれはべつに……っ」
っていうか、見られてたんだ。氷上くんと一緒にいたところ。
たしかに椿くんのバイト先のコンビニでも、氷上くんと一緒の時に鉢合わせたりしたことがあったし、それ以外にもヤキモチを焼くようなことを言われたことはあったけど。
まさか、氷上くんのことを好きだと勘違いされていたなんて……。
そうだよ。あの時確かに椿くんは、『俺も彼女つくりたいし』とかそんなことを……。
私が不思議に思って尋ねると、椿くんは少し気まずそうな顔をして、視線を横に向ける。
「……あぁ。それは、心音には他に好きな奴がいるんだと思って」
「えっ! 好きな人?」
「うん。あいつ、氷上だっけ? 中学の同級生の。俺はてっきり心音はあの氷上って奴のことが好きなんだと思ってたから」
それを聞いて、ビックリして目を丸くする私。
「えぇっ、ウソッ! 氷上くん?」
なにそれ。どうして……。
「だって、すげぇ仲良さそうだったし。文化祭もあいつと一緒に回ったりしてただろ」
「あ、あれはべつに……っ」
っていうか、見られてたんだ。氷上くんと一緒にいたところ。
たしかに椿くんのバイト先のコンビニでも、氷上くんと一緒の時に鉢合わせたりしたことがあったし、それ以外にもヤキモチを焼くようなことを言われたことはあったけど。
まさか、氷上くんのことを好きだと勘違いされていたなんて……。