【完】俺の隣にいてほしい。
「あぁ―――っ!!!!」


だけどそんな時、どこからともなく大きな叫び声が聞こえてきて。


ビックリしてお互いパッと身を離したら、なんと、すぐそばにいつも椿くんと一緒にいる友達4人組が立っていて、こちらを見ながら口をあんぐりと開けていた。


やだ、どうしよう。抱き合ってるところ見られちゃった……。


恥ずかしさのあまり、真っ赤になってうろたえる私。


するとそこで隆太くんが、驚いた顔で声をかけてきて。


「ウッソ、心音ちゃんじゃん! なんでここに?」


「あ……えっと、それは……っ」


うぅ、どうしよう。これはなんて答えたら……。


「えーっとこれはもしかして、二人はヨリを戻したってことなのかな~?」


ニヤニヤした顔で聞いてくる隆太くんは、なんだかちょっと嬉しそう。


すると、それを聞いた椿くんが、すかさず否定した。


「ちげぇよ」


えっ……。


そして、隆太くんのほうを向いて不敵な笑みを浮かべたかと思うと。


「俺の長年の片思いが実ったんだよ」


「えぇっ!?」



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