【完】俺の隣にいてほしい。

放課後、いつものように帰りの支度を終えて席を立とうとしたら、なぜか急に窓際にクラスメイト達が集まっていることに気が付いた。


何かと思い近くまで寄っていったら、こんな会話が聞こえてくる。


「ねぇ、なんか校門の近くに人が集まってない？」


「どうしたのかな、あれ」


「また優里亜の彼氏が迎えに来てるんじゃないの？」


するとちょうどその時、教室にクラスメイトの一人が走って飛び込んできて。


やけに焦った様子のその子は、突然みんなに知らせるかのように、大声でこんなことを口にした。


「ちょっと、みんな聞いて！　校門の前で緑丘の男子生徒が誰か待ち伏せしてるんだけど！　しかも、金髪の超イケメン!!」


「えぇ～っ!?」


それを聞いてギョッとする私。


え、ちょっと待って。ウソでしょ。緑丘の男子生徒が待ち伏せしてる??


しかも、金髪のイケメンって、まさか……。


そう言われて思い当たるのは一人しかいなかった。