【完】俺の隣にいてほしい。
ちょっと待って。キスって。


まさかの大胆発言に、急激に心拍数が上昇する。


でも、正直なところ嬉しかったりして。もちろん、めちゃくちゃ照れくさいけど。


だから、素直にうなずいてみせた。


「い、いいよ」


「なっ……」


そしたらなぜか、面食らったような表情をする椿くん。


「いや、ごめん。今俺、半分冗談で言ったんだけど」


「えっ!?」


そ、そうだったの? なんだ……。


やだ、私ったらつい本気にしちゃった。バカみたい。


真に受けた自分が恥ずかしくて、思わず顔を下に向ける。


そんな時、椿くんが急にその場に立ち止まった。


あれ……?


「でも、心音がいいっていうなら、する」



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