【完】俺の隣にいてほしい。
そんなふうに謝られて、あらためて確信する。


やっぱり、この前のナンパを止めてくれたのは彼だったんだって。


むしろ彼は助けてくれた側なのに、わざわざ友達のことまで謝ってくれるなんて、やっぱりいい人なのかもしれないと思った。


「いえいえっ。逆に、あの時はどうもありがとうございました」


私が急にかしこまって礼を言うと、それを見た椿くんがクスッと笑う。


「ぷっ。だから、敬語いらねぇって言ってんじゃん」


「あっ……」


そうだ。ついまた敬語になっちゃった。


「ご、ごめんねっ」


すると、何を思ったのか急に、椿くんがポテトをつまんでいた私の手首をギュッとつかまえて。


「バツとして、このポテト一本俺にちょうだい」


「えっ!」



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