【完】俺の隣にいてほしい。
連れてこられたのは、先ほど私が見ていたクレーンゲームの機械の前。
しかもあの、ふわふわの白いクマのぬいぐるみが並べられている台だ。
それ見て驚く私。
あれ? てっきり椿くんが遊びたいゲームだと思ったのに……。
「えっ、やりたいのって、これ?」
私が確認すると、椿くんはコクリと頷いた。
「うん。だって今日まだクレーンゲームやってねぇだろ」
それはそうだけど、わざわざこの白いクマのある台を選ぶなんて。
まるで私にぬいぐるみを取ってくれようとしているみたいだ。
椿くんはさっそく財布を取り出してお金を入れると、真ん中にある白いクマのぬいぐるみを狙ってクレーンを操作する。
左右から距離を測るようにじっと中を覗き込んでからからボタンを押す彼は、なんだかとても慣れているように見えた。
「んー……これ、一発は無理だな」
椿くんはそう口にしたかと思うと、クレーンを動かして、クマのぬいぐるみを掴もうとする。
だけど、アームはぬいぐるみを掴みかけたものの、そのままスルっと落としてしまい、座っていたクマの体が横に倒れた。
「あ、惜しいっ」
残念そうに声を漏らす私の横で、椿くんはまるで狙ってそうしたかのように口元に笑みを浮かべる。
そして、もう一度お金を入れてプレイしはじめたので、私は隣でその姿をおとなしく見ていた。
しかもあの、ふわふわの白いクマのぬいぐるみが並べられている台だ。
それ見て驚く私。
あれ? てっきり椿くんが遊びたいゲームだと思ったのに……。
「えっ、やりたいのって、これ?」
私が確認すると、椿くんはコクリと頷いた。
「うん。だって今日まだクレーンゲームやってねぇだろ」
それはそうだけど、わざわざこの白いクマのある台を選ぶなんて。
まるで私にぬいぐるみを取ってくれようとしているみたいだ。
椿くんはさっそく財布を取り出してお金を入れると、真ん中にある白いクマのぬいぐるみを狙ってクレーンを操作する。
左右から距離を測るようにじっと中を覗き込んでからからボタンを押す彼は、なんだかとても慣れているように見えた。
「んー……これ、一発は無理だな」
椿くんはそう口にしたかと思うと、クレーンを動かして、クマのぬいぐるみを掴もうとする。
だけど、アームはぬいぐるみを掴みかけたものの、そのままスルっと落としてしまい、座っていたクマの体が横に倒れた。
「あ、惜しいっ」
残念そうに声を漏らす私の横で、椿くんはまるで狙ってそうしたかのように口元に笑みを浮かべる。
そして、もう一度お金を入れてプレイしはじめたので、私は隣でその姿をおとなしく見ていた。