【完】俺の隣にいてほしい。
受け取ったぬいぐるみをぎゅっと抱きしめ、礼を言う。
「あ、ありがとうっ。椿くんって、優しいんだね」
嬉しさのあまり、思わずそんな言葉が口からこぼれた。
するとそれを聞いた椿くんは、一瞬驚いたように目を大きく見開いて。それからパッと視線を横にそらす。
「……べつに。ただ、心音のこと喜ばせたかっただけだよ」
「えっ……」
続いて彼がボソッと口にしたその言葉に、ドキンと心臓が音を立てて飛び跳ねた。
なにそれ。私のことを喜ばせたかったって、ほんとなの……?
どうしてそんな嬉しいことを言ってくれるんだろう。
どうして……椿くんは、私なんかにこんなに優しくしてくれるのかな。
わからない。
だけど、なんだか胸がドキドキする。
こんなふうに男の子に優しくされるなんて、初めてだから。
もう彼のことを、怖いとか苦手なタイプだとか、そんなふうには思わない。
自分の中で、椿くんのイメージがまた塗り替えられていくような気がした。
.
*
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「あ、ありがとうっ。椿くんって、優しいんだね」
嬉しさのあまり、思わずそんな言葉が口からこぼれた。
するとそれを聞いた椿くんは、一瞬驚いたように目を大きく見開いて。それからパッと視線を横にそらす。
「……べつに。ただ、心音のこと喜ばせたかっただけだよ」
「えっ……」
続いて彼がボソッと口にしたその言葉に、ドキンと心臓が音を立てて飛び跳ねた。
なにそれ。私のことを喜ばせたかったって、ほんとなの……?
どうしてそんな嬉しいことを言ってくれるんだろう。
どうして……椿くんは、私なんかにこんなに優しくしてくれるのかな。
わからない。
だけど、なんだか胸がドキドキする。
こんなふうに男の子に優しくされるなんて、初めてだから。
もう彼のことを、怖いとか苦手なタイプだとか、そんなふうには思わない。
自分の中で、椿くんのイメージがまた塗り替えられていくような気がした。
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