先生、私のこと好きでしょ?
「つか、水着見に行こうかゆあ」

あ、水着はーー。


そうだ。

煌に買って貰った水着があるんだ。

「水着なら、"俺が買ってあげたから大丈夫だよ先生っ"」



ーーーー!!



さらり、と爆弾を落とした煌。



苦笑いな私。





「うん、合宿は長いからな。


海も1回切りじゃない。
ゆあの水着選んでやる。
俺は大人だから、着るな、なんて言わない。


その変わりーー。




俺の水着も、着て貰うからなゆあ」




そしてニヤリ、と笑った。



意地悪な先生、復活です。



「あほくさっ」




ん?



小さな声で見逃しそうになったけど、確かに聞こえた声は煌の声。



先生は、会計の紙をヒラヒラしながら前を歩く。


気づいてないみたい。


ホッ、としてだけど煌を見つめた。



「先生に聞こえるでしょ?

ケンカやめてね!
仲良くして!!」



どうか、仲良くして欲しい。
この微妙なトライアングル。


私は煌を見つめた。





「先生とキスしたのか?」






ーーーー!!






な、な、なんて質問を!!




真っ赤な私に、煌の長い指が頬に触れた。



「赤くなってる。

したんだー。つか、今気づいたけど首、赤いよ」



な、な、なんで!?



いつもの煌じゃない。



幼なじみの煌はーーーー。







「ーーーー俺が好きなのゆあだから。

俺が初めてキスしたいのも、ゆあだから覚えておいて。

合宿、楽しみだね」



ダメだ。。




もう戻れないーーーー。





仲の良かった幼なじみの関係は、もう戻れないかも知れないーー。



< 118 / 219 >

この作品をシェア

pagetop