先生、私のこと好きでしょ?

煌の溺愛は、いつだって本気。

5限の授業は、体育。
みんな何故かソワソワしてる。


「なんか、みんな変じゃない?
活力感ないーーーー」

「そりゃ、体育で怪我しないようにみんな気張ってるからねっ」

体育で怪我しないようにーーーー?



「絶対、怪我しないように頑張ろうぜ!」

「まじ、教室に救急箱置こうぜ!」

震え上がってる男子を見ながら、保健室はデンジャラスゾーンであることは間違いない。



教室に救急箱、置くほどーー行きたくないオアシスが、荒んで行くようだ。

「あー、あたしのオアシスがっ」

沙月ちゃん、頭抱えてる。

確かに沙月ちゃんは、何かと理由を付けて保健室で寝ていた。

それが出来なくて、嘆いている。

確かにあの先生なら、「出てけ!」で追い出しそうではある。








「あれ?
煌は、出来ないの?あ、指ねーー。
まだ痛い?」

私は、幼馴染みの煌に寄り添った。

なんだか、視線を感じるーーーー。

グランドを見渡したらーーーー、一つのカーテンが全開だ。


先生ーーーー?

保健室から感じる視線ーーーー。

思わず、逸らした。

< 12 / 219 >

この作品をシェア

pagetop