先生、私のこと好きでしょ?
真っ赤な顔が、治らない。
それは、煌も同じだったらしくーー真っ赤だ。

煌とは、家も近所だしママ同士が幼馴染み。
だから、生まれた私達は小さな時から仲が良かった。

だけどーーーー最近の煌はかっこよくなった。

男女共に、モテモテなのにーー何故か彼女がいる話は聞かない。

浮いた話は全然。


「あーやだな、ドッジボール。
しかも、男女でって怖すぎて受け取れないよ。
あの先生、どうよ?
何が、したいわけ?」

沙月ちゃん、怒ってる。





「大丈夫だよ、俺達女の子相手に本気出さないし」

今井くんは、ニカっと笑いそう言った。



「今井くんは、優しいよね。
でも、あんまり女子と話さないよね?
もしかしてーーーーゆあ、狙い?」

な、な、沙月ちゃんーー何を言うのか。
あるわけないじゃない。

「ゆあちゃんじゃないよ?
沙月ちゃんって鈍感だよね」


ーーーー?

今井くんは、笑いながら仲間達の輪に入ってゆく。

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