先生、私のこと好きでしょ?
仕方ない。

グッ、と堪えた俺は偉かっただろう。

歩いて15分。

15分の間に考えたゆあと先生のこと。


俺はやっぱりゆあしか居ない。

ゆあしか、好きになれない。


諦めるのも違う。


「自販機ここかよ」




辿り着いた自販機に、ファンタがあったのが救いだ。




もらった500円玉。

滑り落ちる汗。



俺は500円玉を睨んだ。




自分の分の炭酸を買い、また歩いた。


これだけ汗をかいたんだ。
往復、の体力を消費した分はーー三ツ矢サイダーを一気で全てを水に流してもいい。


いや、だけど無理。


ゆあのことは別問題。



"渡さないけどーー"。







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