先生、私のこと好きでしょ?
「悪魔先生って須賀蓮??」

分かりきった質問の沙月ちゃんに、こくん、と頷いて見せた。


その目は、バッ、と開かれて私は肩をガシッと掴まれた。

ビクッ!!
いきなりの沙月ちゃんの言動に肩が震えた。


「ゆあ。財布持った?
他にいるのある?」

あ、あれ??


「な、ないです!」


更衣室のロッカーに服を残し、必要な物は、違うバックに詰め込み、肩から下げる。
ビニールバックだから、水に濡れても平気。

なんだけどーーー。





「行こう」



凄く冷静だけど、早歩きに進む沙月ちゃんの歩き方に違和感を感じつつ、足早に追いかけた。




ピタリーー。





その速度はピタリと止み、2人だけの空間になった。






「なんで悪魔に魂売ったの?
まさか、脅されーー!!?」


えっ!!
いきなり誰もいないと確信した沙月ちゃんは、叫び始めた。


更衣室の裏手だから、そこだけやけにひんやりしてて、私達以外誰もいないとわかった。


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