先生、私のこと好きでしょ?
「やめなよ、赤松」



ーーーーえっ?


意外にも、聞こえた声は知ってる声で。

「沙月ちゃん!!
優くんもっ」

暗がりの洞窟の中に響いたのは、沙月ちゃんの声だった。

暗い中だけど、だいぶ顔色はいい。



「赤松がゆあを好きなのは、分かるよ。だけどーー無理矢理仲を壊しても、赤松に心向いたりしないから!!
絶対にーーー!!」


沙月ちゃん。


そうだよーーーーーー。

先生だってそう。

誰が現れても私と同じなんだよ。

なのに勝手に沙月ちゃんにヤキモチ妬いてバカみたい。

こんなに沙月ちゃんは思ってくれたのに。


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