先生、私のこと好きでしょ?
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冷たくて暗くてどこかの、駐車場。

押し込まれた車内。
怪しげに笑う1人の男の子。
そしてーーーー、助手席には、また、知らない人。

「ーー誰?」


「ゆあちゃんの裏切り者。
俺がいるのに赤松と付き合って、しかも先生まで誘惑するとか、悪い子だね」


嫌な予感が、掠めたーーーー。



帰りたい、と強く思った。
涙が滲むーーーー。




「うわ、泣き顔まで可愛いんだね。
それで、赤松や先生を誘惑したんだ?

純粋そうに見えて結構やるね〜。」


何を言ってるかわからない。


「帰してっーーーー」

弱々しく出た声は震えた。


「なんで、2人でここにいるか、わかる?」


分からないーーーー。

私は首を振った。



「それはねーーーー」


やだーーーーー、怖い。


ガコンーーーー。




椅子が、倒れたその私の身体に、覆い被さる男。




やだーーーー。





抑えられた腕ーーーー。


ニヤニヤ笑う運転席の男は、笑う。





「罰を受けて貰うため。

でも、大丈夫。
優しくするよ?」


シュル、とリボンが解かれた。


嫌だーーーー。


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