先生、私のこと好きでしょ?
「蓮さん、意地悪ですっ」


いつもからかう蓮さんは、私をからかって遊んでいる。
もしかして付き合ってるのも、からかってるだけ?なんて、不安を持ち始め、浮かれた気持ちが、落ち込み始めた。


「おい」



パチンーー。

いたっ。


で、デコピン?

な、なんで!?


「ーー可愛いからからかう。
付き合って欲しいと思ったのは、ゆあが初めてだ。何回も言わせるな。
本当に、心配症だな、ゆあは」


ーーーー私の考えていることはみんな、蓮さんには見透かされている。


蓮さんは、私の心を見抜くーー。


不安な気持ちが、薄まるのを感じた。

なにも不安は無いーー。



ただあるのはーー好きだと感じる暖かい気持ちだけ。






「服、好きなの選べ」





好きなの?本当にいいの?


憧れのファッションブランド。

だけど店内には、綺麗な人ばかりーー。
制服姿の私は、居心地の悪さを感じていた。



場違いじゃないだろうかーー。


立ち止まる足。

あ、どうしょう。



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