先生、私のこと好きでしょ?
「ーーゆあ」


引かれた腕。

進む足。

え、え、蓮さんーー私きっと場違い!!
なんて、思う間もなく目の前に、いる人に息を飲む。


え、え、あげはさん!

固まる私。




「ーーーーこの子に合う服、コーディネートしてよ」



え、蓮さん!!
気づいてよ、ただの店員じゃないんだよ。

世界一のファッションブランドを立ち上げた、社長さんだよ。



「ーーーーあら、珍しい蓮が女の子連れてる!見て見てレイ!!可愛い子!!」



え、蓮?




あげはさん確かに蓮って呼んだ。


知り合いーー?


むしろ、あげはさんとどう言う関係?
私に、あげはさん紹介するためにココに連れて来たの?

2人はまさかーーーー。


蓮さんの心を疑いたくない。

好きって気づいたら、少しのことで落ち込む心ーー。
気づきたく無かった気持ち。

こんな気持ちなら気づきたく無かった。


こんなになるなら、"恋"なんかしたく無かった。


「ーーゆあ、また勘違いか」


勘違い?


涙目になる私。

抑えられない。


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