今、その愛を下されば ~どこまでも愛し、尽くします~

「本気ですか?」

俺を見て、そう小さく口にした彼女に俺は言った。

「本気だよ。君に一目惚れしたんだ。俺の愛し方は重いらしいけど……。少しでもいいから、気持ちがあるならイエスと言って欲しい」

そんなどこまでも、俺の気持ち本意な話に彼女は少しだけ考えるとニコッと笑って返事をくれた。

「いつも優しくって、どこまでも丁寧な土居さんに惹かれてたから、昨日のお誘いも受けたんです……。私でいいんですか?」

その返事に、俺が歓喜したのは言うまでもない。

「君が良いんだ。智恵、大好きだよ」

微笑んで告げたあと、俺は彼女の手を取りその甲にキスを落とす。
そんな俺の行動に、みるみる顔を赤くする彼女が可愛くて愛しくて仕方ない。

「君が俺の気持ちの一割でも返してくれるなら、俺はそれだけでどこまでも君を愛して慈しんで、尽くすよ」

やっと捕まえた、俺にとっての天使。
落ちてきたなら逃がさないよ?

そんな俺の黒い内心は気づかないだろう彼女は、赤くなりつつも俺を存分に打ちのめす。

「えっと、お付き合い自体も初めてなので……。お手柔らかに、お願いします……」

もう、その言葉がどれだけ凶器か。
俺は、ぎゅっと抱きしめて言う。

「わかった。俺に存分に愛し尽くされてね?」

コクリと小さく首を縦にした彼女は、もう俺のもの……。

Fin
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