Love EaterⅡ
そんなソルトの反応には大きな目を瞬かせる六花がいて。
「なんか…、」
「ん?」
「予想外の反応」
「何が?」
「いや、もっとさ大袈裟に困惑に騒いで当たって落胆してってくるかと思ったから」
「そんな印象かよ。いや、まあ、そんな感じも無きにしもなんだけどな、騒いだところで答えは出ねえじゃん?」
「そうだけど…つまるところまたこういう事お預け状態って事じゃん?もっと分かりやすく『マジかっ!!』って落胆しないの?」
いつもみたいに。そんな補足はコテンと首を傾げてくる六花の姿から感じとったもの。
こんな事とは言わずもがな、視界に収める六花は衣服も髪も乱れに乱れた状態のままであるのだ。
対峙するソルトも扇情的時間の名残のままの半裸。
こういう恋人同士の熱情関係がまた遠のいたという事実。
そんな事は当然ソルトも理解している。
理解して尚、
「ふっ……お預けも慣れたわ」
「……」
「もうここまで来たら焦らされ我慢するのも一興かな…と」
「……」
「それに、我慢した分だけ凄え良さそうじゃん?解禁なったら、」
「……どうなってんだよ!?って僕に当たってもいいのに。本当に化け物かよ!?って」
「ククッ、なんでだよ。確かに人間としても魔女としても規格外の奇想天外な生き物だけどな、お前はお前だ」
「……」
「今はその時じゃないってだけだ。抱き合うだけが愛情表現じゃあるまいしそんならしくなく気落ちしてんじゃねぇよ」
「っ……」
アホか。と六花の額を小突いた力は軽い物。