Love EaterⅡ
やっぱりこの人も百夜と同族なんだと改めて認識し言葉を失いかけていたタイミング。
『本当、傍観者に徹していれば、リっくんはどんだけアホを晒していくんだかねえ』
「っ…百夜!?居たんかいっ!!」
それこそ馴染みの深い呆れ声の介入。
どうやら携帯の持ち主である百夜も一応はその場に居合わせていたらしく。
言葉の節から一連の会話の流れと状況は把握済みであるらしい。
きっとその姿はまた掴み所のない様子で煙管をふかしてそこに居るのだろう。
今にもあの甘い煙が電波まで伝って漂ってきそうだと感じる程。
『まったく、厄介な話を性質の悪い男に聞かれくさってからに、』
「うっ…、お前からの電話だと思ったんだよ」
『名前表示が出ていようが本来の相手の確認をするのが常識的マナーってものじゃないかな?まあ、開口一番八つ当たりのような嫌味を言うようなリッくんだ。そのマナーの常識がどの程度かは知らないけどね』
「ぐっ……」
ぐうの音もでねぇ。
嫌味具合で言ったら俺以上な上に更に上乗せしてきやがってぇぇぇ。
不満は込み上げようがつらつらと発せられた嫌味は正論。
当然、ソルトが百夜に食って返せるはずもなく、ただただワナワナと拳を握ってしまうしか出来ず。