Love EaterⅡ
しかも、どうやらなかなかにまともな思考が回復しないらしく、六花の姿が見えなくなってもしばらくその姿で固まっていたのだ。
それでも、流石に1分も過ぎた頃には色々と思考が追い付いたらしく、
「デ……デートとか言ったか?」
ようやく序盤の内容を受理して呟いたのだ。
そうして音にすればようやく次々に状況の把握が押し寄せてきて、
「い……いやいやいや、いやっ!デートぉっ!?俺と六花がぁっ!?アウトだろぉぉぉ!!見た目からしてアウトだろぉぉぉっ!?どう見たって歳の差明確に犯罪だろこれっ!!」
なんて、結論。
別にソルトだって今更付き合う上で歳の差なんて特別問題視はしていなかった。
逢瀬は人目もほとんどない真夜中の裏路地で廃ビルの屋上ばかり。
誰かに恋人宣言するでもなし、恋愛なんて付き合う二人の自己責任で自己満足のものであると思っていたし。
寧ろ最近は六花のあどけない姿から魅惑の姿までの成長過程を楽しめるじゃないかと変な楽しみ方まで覚え始めていたくらいなのだ。
それが昼間のデートなればだ、人の目に晒される中での歳の差はかなりのネック。
ソルトにとっては特に。
ソルトの脳内では警察に補導される自分の姿が鮮明に再生されているのだ。