85%確信犯



『……あたしもそこにいたんだよ』

「は?」

『冗談だよ』


まともに驚く暇も与えずにあっさり冗談だと言い放った温は、ケラケラ笑っている。


『……ま、頑張れよ、ヘタレ王子』

「はあ?ヘタレ王子ってな…………」


──ブツッ


俺の疑問を解消しないまま、温はあっさり電話を切った。

無機質な機械音が響いて、一気に力が抜ける。


──どうしようもない。

とりあえず、あの子に会いに行くか。


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