85%確信犯



「……ひどくない?顔“は”って。っていうか顔も可愛くはない」


励まされたような、けなされただけのような。


「性格可愛いとか思ってんの?自分のこと」

「思ってない…けど。ひどい」

「私は、心音のこと、性格も可愛いと思ってるよ」


…ほんとかな、あれだけひどいこと言ってきたくせに。もうお世辞にしか聞こえないよ。


「……だから、アイツだってさ」

「温、今なにか言ってた?ちゃんと聞こえなくて」

「なんでもなーい」


いや、今、明らかに何か言ってた。…都合悪いことなのかな。なら尚更聞きたいけど、温から聞き出すのはほぼ無理だと思う。だって温だから。


「…いつか教えて」

「いつかわかるよ」

「……?」


教える、ではなく「わかる」の…?

…なんか、余計にモヤモヤしてきた。


< 4 / 16 >

この作品をシェア

pagetop