Summer -未成年-
どうして荒木が・・?
いや、そもそもどうやって屋上に出たの?
・・と聞く前に、
扉を閉めた荒木がポケットから細い針金?のような物を2本取りだして、
鍵穴に差し込み・・・
“ガチャガチャ”と動かし始めた。
「何やってるの・・?」
「鍵掛けてる。」
「屋上で何やってたの?」
「昼寝。」
「・・・眩しくて寝れなくない?」
「温かくて気持ちいい。」
「どうやって鍵開けたの?」
「“ピッキング”って聞いたことあるか?」
「・・・・・ピッキング・・??」
「掛かった。」
中腰になって針金をガチャガチャしていた荒木が立ち上がる。
ドアノブを指さしたので捻ってみると・・確かに扉はもう開かなくなった。
「歩きながらでいいか?」
「そ、そうだね。授業始まるしね。」