Summer -未成年-
「これは・・・クリーニングの受け取り票・・?」
「受け取ったのは死ぬ2日前。
自殺を考えてるような奴がわざわざクリーニングに出すか?
それと同じ様に、
丸井の両手の爪を確認した。
確かに防御創は無かったが、
爪が綺麗に整えられていた。
“爪を切ってヤスリをかけたんだ”
と誰が見ても分かる程にな。
とにかく現場を見た時から・・儂の頭の中でずっと“違和感”がこびりついて離れん。
・・・・・儂には丸井が自殺しようとしていたとはどうしても思えない。
彼はただ普通に日常生活を送り、
翌日も、翌々日も普通に生きようとしていたのに・・・
予期しない“死”が彼を襲ったとしか思えん。」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
山ちゃんが儂から視線を外し、
クリーニングの受け取り票を見つめる。
どうじゃ山里・・もう1度考え直・・
「こじつけだよそれは。」
「!?」
山ちゃんと向き合う中、
背後から声が聞こえてきた。