Summer -未成年-


「誰じゃ今言った奴は!!?」


振り返ると柿谷は予感していたのか、
既に両手を耳にあてていた。


更にその後ろに座っていた男が立っている。


・・・名前もおぼつかない、
昨年から刑事課に配属された若造だった。



「文太さん。
“だからこそ”と考えられないんですか?

自殺するからこそ身なりを整え・・

高校教師にとってこれ以上無い“正装”という形で死んだだけじゃないんすか?」


「おどれ・・知った風な口を聞くな!!」


「いい加減にしてくださいよ。

自殺体が発見される度に、
“他殺だ”って下手にこじつけて、

その度にあなたに付き合わされるこっちの身にもなってくださいよ。」


「なんじゃと・・!?」


「柿谷主任、山里課長。

丸井シゲルは【自殺】だと我々は考えています。

・・早いところ結論をお願い致します。

今日はこの後彼女とデートする約束してるんすよね。」


「おどれ・・人の命がかかっとる時に何がデートじゃ!!?」


「チッ・・クソ老害が・・。」


「・・!!!!!!」




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