Summer -未成年-


若造に鉄拳制裁しようと近づいたところ、
柿谷が羽交い締めで止めてきた。


「文太さん。」

その様子をしばらく見守っていた山ちゃんが儂を見る。



「新米の頃からお世話になった人の意見を無視するのは俺も嫌ですよ。

でも、もう終わりにしましょう。」


「・・・・・・・。」


「皆、丸井シゲルは【自殺】と断定する。
捜査は今日を以て終了だ。」


「・・山里・・・本気か・・?」


「文太さん。

俺の忠告を無視してくれたから、
俺もはっきり言わせてもらいますよ。

もうあなたの“虚言”に、
うちの貴重な人員を割くことはできない。

どうしても丸井シゲルが他殺だと思うなら、
お一人で捜査を続けてください。」


「・・・・・・・・・・・。」



「それから・・・。

明日以降、もし新しいヤマが発生したとしてもあなたは捜査員に加えない。

2ヶ月後の会計課への異動まで、せいぜいこのヤマと向き合っててください。」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」





「それでは解散!皆、ご苦労だった。」





< 36 / 196 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop