Summer -未成年-
『どうやら・・・
他殺の線もあるようですね。』
「なるほど、“遺書が見つかっていない”。
自殺か他殺か、現場の意見が真っ二つに割れてるって所か。」
『いえ、真っ二つではなさそうです。』
「・・?」
『ここです。』
割と文章読むの早いほうだと自負しているが、
ヒデさんは更にそれを上回っているらしい。
“他殺の可能性を主張する捜査員が1名いる為、本庁からの捜査員による判断を頂戴したい”
と書かれている部分をドラッグしてくれた。
「1名・・?
他の捜査員達の・・現場としての結論は出てるのに、俺達にわざわざ調べろってか?」
『ネコ探しよりはマシでしょう?』
「まぁ・・確かに。」
『少し気になりますね。』
「・・?」
『君もご存知の通り、
私達を呼ぶ権利を持つのは今回で言うとナカサキ署の“署長”だけです。』
「・・・・・・・。」
『お一人のご意見に署長が動く・・という事は、
余程の人物が“他殺”を訴えているのかもしれません。』
「・・分かった。
じゃあこの目で確かめてきますよ。」
『よろしくお願いします。
群馬での滞在先ホテルは今日中に私の方で手配しておきます。』
「プチトマトが食べ頃になるまでに戻ってきますよ。」
『・・・・・・・・・。』
「・・?どうしました?」