Summer -未成年-
<ねぇ窪田。>
<はい。>
<今から会える?>
時計を見ると23時をとっくに越えていた。
高校生って何時まで外を出歩いていいんだっけ・・?
と頭で考えながらも、
親指は反射的に動いていた。
<はい。>
<森テ乃公園で待ってて(・∀・)>
<ちょっと待って。
シャワー浴びてからでもいい?>
<なんだ?私と一戦交えるつもりか?>
<違う!!>
<お気遣い無く。
ダッシュダッシュ( ^o^)ノ>
ファッションに興味が無い人生を送っていた事を今日ほど後悔した日は無い。
服の購入を母親に任せっぱなしにしていた自分を今日ほど恥じた日は無い。
何を着ていこうかと考えるうちに歯ぐらい磨いていこうという気持ちになりアクセサリーの1つも持っていない人生への後悔がまた押し寄せやっぱりジャージはマズイよなと最低限のマナーは分かっているけど髪の毛もワックス?ジェル?なんてつけたことない人生への後悔が押し寄せ、
結局、選ぶ余裕も無くタンスの上から2番目の引き出しに入っていた服に着替え、
気付けば自転車を盛りこぎしながら夜の風を切っていた。