Summer -未成年-
――――――
「女子を待たせるとは何事だ窪田。」
「ご、ごめん。」
「アハハ、ホントに来てくれたんだ。」
「あ、当たり前じゃん。」
分かってはいたけど、ブレザーじゃないチサトがベンチに座っていた。
いつも見ていた制服姿では無く、
その格好で菜々緒ポーズしたら本当に鼻血が出る可能性のある・・
私服姿のチサトがそこにはいた。
自転車を停めた後、
密着するというメンタルがあるはずも無い僕は、
チサトとの間に謎の空間を設けて隣に座った。
森テ乃公園はカップルのデートスポット・・なんて聞いたことがあるけど、
この時間・・今だけは僕達以外誰もいない雰囲気だった。
それがより一層この心をざわつかせる。