Summer -未成年-


「~♪~~♪」


もうすぐ打ち上がる何百発が楽しみで仕方ないのか、

チサトは鼻歌交じりで階段を昇る。


僕ももちろん花火は楽しみだし、

校舎の屋上で見られるなんて誰にでも出来ることじゃないし・・・


ただ・・既にこの時点で“頑張れ自分”と言い聞かせていた。


合図は荒木の、
“やべっ腹痛くなってきた”。






「なにエッチなこと想像してるんだよ窪田?」


「!?してない!!」


いつの間にか1つ前で階段を昇っていたチサトが僕の顔を覗き込む。


その至近距離&当たらずも遠からずな指摘に、

そのまま階段から転がり落ちそうになったのは言うまでも無い。





















< 93 / 196 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop