Summer -未成年-
「トイレ行ってくる。」
「え~!今始まったばっかなのに?!」
「漏れそうだ。」
「パピコ食べ過ぎなんだよジョウ~。」
「すぐ戻る。」
屋上扉へ向かおうする最後に、
僕の肩をポンと叩いた荒木が出て行く。
「ジョウも意外と運悪い男だな窪田。」
「そ、そうだね。」
前言撤回。
・・・またウジウジしてきた(ToT)
いや心の準備というか、もうちょっと中盤ぐらいだと勝手に思ってたから・・!
遠くから上がる爆発音はこだまし続けるけど、
チサトと二人きりになった瞬間、
ここにはなんとも言いがたい静寂が訪れ、
左胸の鼓動が大きくなる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
“ドォン!!!”
「・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・。」
“ドォン!!!” “ドォン!!!” “ドォン!!!”
「・・・・・・・。」
「・・・・。」
“ドォン!!!” “ドォン!!!”
“ドォン!!!” “ジャラジャラジャラ!!!”
「ねぇ窪田。」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ
逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ
逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ
逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ
逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ
初号機と綾波レイを目の前にしたシンジ君の気持ちが今なら良く分かる。