虹色シンデレラ
「おお、哲翔。咲良も、久しぶり」


都心にあるタワーマンションの高層階。

マンションの住人である高山太郎(たかやまたろう)と、その彼女拝田華子(はいたはなこ)が迎えてくれた。

2人とは小学校時代からの腐れ縁で、今日の飲み会を企画したのもこの2人。


それにしても、大学生には贅沢すぎる広い部屋。

しかし、マンションのオーナーを親に持つ太郎には当たり前らしい。


「最近何かと騒がしいな」

嫌み半分に、俺に向けられた言葉。

「まあな」


「本当に結婚するの?」

横から華子が口を挟む。

「さあ」

これからのことなんて俺にも分からない。



「お前達、本当に別れる気か?」

「・・・」
「・・・」

俺も咲良も答えられない。
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