虹色シンデレラ

宮家からの使者

「虹子(にじこ)一体いつまで寝てるの」
階段の下から母さんの声が響く。

もー、日曜くらいゆっくり寝させてよ。

あぁーあ。
大きなあくびをして、時計を見ると時刻は9時半。
昨日はバイトで遅かったから、本当はもう少し寝ていたいんだけれど・・・

「母さんは康生(こうせい)を送ってくるから、洗濯物を干しておいてね」
「はーぃ」

ったく、高校生の部活くらい自分で行かせればいいのよ。
送迎なんて過保護すぎ。

「ねーちゃん、俺のタオル知らない?」
今度は康生の声。

タオル?

「先週ネットで買った限定品のタオル。赤色で黒のライン、ブランドのロゴが入った奴」
「えー、知らな・・・」

本当は知ってる。
昨日使った。
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