虹色シンデレラ
「祐介くんは、哲翔さんとも親しいの?」

少し落ち着いた頃、一番聞きたかったことを尋ねてみた。


「まあね」

それ以上は話そうとしない祐介くん。


私もこれ以上聞かないことにした。

祐介くんの行動にはいい感情ばかりじゃないけれど、落ち込んだ私を元気にしてくれたのも事実。

そのことには素直に感謝しよう。



「虹子様ー」

あっ、乃梨子さんが探している。



「虹子様、こちらでしたか。お探ししま」

駆け寄ってきた乃梨子さんが、祐介くんを見て言葉を止めた。
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