虹色シンデレラ
トントン。

「どうぞ」


ドアを開けるとソファーに座り本を読んでいる、哲翔さん。


「ちょっといい?」

「どうした?」



「あのオムライスは、哲翔さんが作ったの?」

「ああ」


「昨日、実家に行ってくれたの?」

「ああ」


「ありがとう」

「どういたしまして」



きっとこれは、許婚の私に対する誠意って奴だと思う。

好きとか嫌いではなくて、義務みたいなもの。

それでも素直に感謝しよう。
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