虹色シンデレラ
今日のお客様は中東の王子様。

同行者も含めて、50人ほどの大人数。

そのせいか、宮家でも朝から準備で大忙し。



「虹子様。今日のドレスは首もとまで詰まっていますので、苦しかったらおっしゃってください」

「はい」


中東はイスラムの国だから、女性が肌を見せるのは厳禁。

そのくらいは私だって心得ている。


「今日は私も近くに控えておりますので、何かあればお呼びください」

「大丈夫。一応勉強はしたから」

「分かりました」

そう言いながらもなぜか心配そうな乃梨子さん。



「じゃあ、行きましょう」

「はい」
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