虹色シンデレラ
しかし、

今日はいつもと様子が違うな。


中東から来た王子は20代。

同行の貴族達も若者が多い。

いつものようにおじさん達が向けるのとは違った視線が、虹子に向けられている。


「なんだか怪しい雲行きだな」

外務大臣という立場上あまり動けないおじさんが、放っておいていいのかと聞いている。

「自分の身ぐらい自分で守るでしょう」

「そうか、危なっかしいけれどな」

心配そうなおじさん。


俺も虹子に視線を送った。



「あいつ・・・」
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