虹色シンデレラ
「目が覚めたの?」

「ああ」

「まだ早いから、もう少し寝ていて」



私はゴソゴソと起き出した。


「もう起きるのか?」

「うん。朝食の用意もしたいし、庭にも出てみたいから」

「庭?」

「家の裏に小さな家庭菜園があるの。久しぶりに行ってみようかなと思って」

「へー」


ちょうどこの時期はトマトやキュウリの夏野菜がとれるはずだから、収穫してきて朝ご飯に出してあげようと思う。

宮家で食べるような豪華な食事はできないけれど、せめて摂れ立てで新鮮なもののを出してあげたい。
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