虹色シンデレラ
部屋の隅で短パンとTシャツに着替えた。


さすがにこんなに早くカメラマンもいないだろうし、すっぴんでいいわよね。


「帽子くらいかぶれよ。朝だって日焼けはするんだから」

「うん」

そう言って振り返ると、哲翔さんもベットを出ていた。


「どうしたの?」

「俺も行くよ」


随分優しいじゃない。後ろめたいことでもあるの?と言いたくて言えなかった。

・・・素直じゃないな、私。
最近ドンドン性格が悪くなっている気がする。


「ほら、行くぞ」

いつの間にか支度を終えた哲翔さん。

「う、うん」

言われたとおり帽子をかぶり、私は哲翔さんと庭に向かった。
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