虹色シンデレラ
やっと目が覚めて、ダイニングに向かう。


今頃、哲翔さんも朝食を食べているんだろうか。

もしかして咲良さんと一緒だったりして・・・

やだ、これってヤキモチ。



「おはようございます」

元気よく挨拶し、次の瞬間固まった。


嘘っ。

何で・・・

今日に限って、おばあさまとお母様、いつもはいないお父様までそろっている。


マズイ。

そう思った時には遅かった。


はあぁー。

「虹子さん」

ため息とともにお母様に呼ばれた。


「はい」

返事はしたものの、顔が上げられない。


「なんて格好をしているの」

ちょっとヒステリックな声。

「着替えていらっしゃい」

「・・・」


お父様は「かわいいじゃないか」と言ってくれるけれど、


「私が選んであげましょうか?」

と言われてしまえば、


「着替えてきます」

私は駆け出した。
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