虹色シンデレラ
「さあ、帰るぞ」


店を出たのは5時半。

今から帰っても7時は回るはず。

仕方ないかなあ。

連絡はしたしね。



車に乗り、高速を走りだすと、未来はウトウトとし始めた。

まあね、今日はいっぱい歩いたから。


「虹子も、眠かったら寝てていいよ」

「うん、ありがとう」


「で、何かあった?」

未来が寝てしまったと知ってかけられた声。

高宮家に関わる人間として、

家で何かあったのかって聞かれているのよね。


「個人的な気持ちの問題」

「気持ちねえ」

ルームミラー越しに、視線がぶつかった。


「なかなか生活に慣れないのよ」

愚痴るように言ってしまった。
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