虹色シンデレラ
はあぁー。

リビングに入るとすぐ、俺はため息をついてしまった。


「何してるんだよ」

目の前のソファーに横になり、目を閉じている咲良。


「起きろよ」

少し大きめの声で呼んだ。


しかし、動かない。


さっきまで起きてたんだから聞こえていないはずはないと、

「咲良、ふざけるな。そんなことして、何になるんだっ」

つい怒鳴ってしまった。

それでも、咲良は動かない。


「おい」

肩を揺すってみた。

しかし、反応しない。


あれ、何か変だ。

この時になって、初めて異変に気付いた。


「咲良っ」

大声で呼び、体を揺する。


その時、

コトン。

何かが床に落ちた。


えっ。
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