虹色シンデレラ
ソファーから床に落ちた小さなガラス瓶。

見覚えがある。

たしか、不眠気味の咲良が主治医から処方してもらっている眠剤。

そして、瓶の中は空だ。

ということは、

もしかして・・・


「咲良、しっかりしろっ。目を開けろ」

もう一度、揺さぶってみる。

しかし、反応はない。


どうしよう。

このまま、目が覚めなかったら・・・



人生でこんなにうろたえた事はない。

それだけ、動揺した。


そして、

悩んだ末に連絡したのは、119番でも、病院でもなく、菅原だった。

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