虹色シンデレラ
「哲翔くん、心配してしたね。もう、大丈夫だよ」

ひと通りの診察を終え、点滴を刺しなが先生が俺を見る。


幸い、咲良は呼吸も安定していて緊急性はないらしい。

さすがにこのままにはできないので、病院へ運ぶ事になった。


「どうやって運びますか?」

先生に聞かれ、

「僕が運びます」

即答した。

ちょっとだけ、菅原が嫌な顔をしたが俺は無視した。


「私は車を回してまいります」

俺には目も合わせず、菅原は部屋を出て行った。
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