虹色シンデレラ
逃げるように早足になった。

とにかく1人になりたかった。


しかし、

「虹子」

追って来た祐介くんに、腕を取られた。


「お願い、放っておいて」

「分かってる」

じゃあ、なんなの?

今はかまわないで欲しいのに。



スッと私の前に回り込んだ祐介くん。

一旦手を離し、

「悪かった」

と、頭を下げた。


「祐介くん?」


「俺が送ってきたから、叱られんだろ」

「それはそうだけど」

祐介くんを恨むのは筋違い。


「大丈夫か?」

「うん」

頷いたけれど、

「無理するな」

クシャっと、頭をなでられた。
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