虹色シンデレラ
「虹子のお父さんってどんな人?」
残ったワインを開けながら、祐介くんが聞いてきた。
「えっ、フツーだよ。どこにでもいる普通の公務員で、お酒が好きで、優しくて、でも怒ると怖くて、母さんに頭が上がらない」
ごくごく普通のおじさんで、変わった所なんて無い。
「ふーん」
「祐介くん家はどんなお父さん?」
「ああ、うちは父親がいないんだ。母がシングルマザーで生んだから。母自身も母子家庭だったから、血筋だね」
投げやりな言い方。
「ゴメン」
悪い事を聞いてしまった。
「いいよ、はじめに聞いたのは俺だし。それより、電話した方がいいんじゃないの」
「ん、うん」
祐介くんに言われ、私は家に電話をした。
電話の向こうの父さんは怒っていて、『駅まで迎えに行くからすぐに帰って来い』と言われてしまった。
その声からどれだけ心配していたのかが伝わってきて、これ以上反抗する気にはならなかった。
残ったワインを開けながら、祐介くんが聞いてきた。
「えっ、フツーだよ。どこにでもいる普通の公務員で、お酒が好きで、優しくて、でも怒ると怖くて、母さんに頭が上がらない」
ごくごく普通のおじさんで、変わった所なんて無い。
「ふーん」
「祐介くん家はどんなお父さん?」
「ああ、うちは父親がいないんだ。母がシングルマザーで生んだから。母自身も母子家庭だったから、血筋だね」
投げやりな言い方。
「ゴメン」
悪い事を聞いてしまった。
「いいよ、はじめに聞いたのは俺だし。それより、電話した方がいいんじゃないの」
「ん、うん」
祐介くんに言われ、私は家に電話をした。
電話の向こうの父さんは怒っていて、『駅まで迎えに行くからすぐに帰って来い』と言われてしまった。
その声からどれだけ心配していたのかが伝わってきて、これ以上反抗する気にはならなかった。