虹色シンデレラ
今年で80歳を迎える私はもう二晩も横になってはいない。
もちろん無茶をしている自覚はある。
しかし、今はそんなことを言ってはいられない。
「大奥様」
主治医に呼ばれ、顔を上げた。
「もう大丈夫です。快方に向かっております」
「本当ですか?」
真っ先に側近が口にした。
「はい。ご高齢ですので先のことは分かりませんが、今回の峠は越しました」
よかった。
医師の言葉に全身の力が抜ける様に崩れ落ちた。
「大奥様」
駆け寄る使用人達。
「大丈夫です。私は大丈夫ですから、息子に、英哲さんに知らせてください」
きっと心配をしているはずだから。
もちろん無茶をしている自覚はある。
しかし、今はそんなことを言ってはいられない。
「大奥様」
主治医に呼ばれ、顔を上げた。
「もう大丈夫です。快方に向かっております」
「本当ですか?」
真っ先に側近が口にした。
「はい。ご高齢ですので先のことは分かりませんが、今回の峠は越しました」
よかった。
医師の言葉に全身の力が抜ける様に崩れ落ちた。
「大奥様」
駆け寄る使用人達。
「大丈夫です。私は大丈夫ですから、息子に、英哲さんに知らせてください」
きっと心配をしているはずだから。