虹色シンデレラ
「馬鹿か」

ため息交じりの祐介。


じゃあ何なんだ。

なんで虹子の前に現れるんだ。


「俺をからかって楽んでいるのか？」

「それもいいな」

祐介がニコニコと俺を見る。



「なあ、本当のところどうなんだ。何がしたい？」

いい加減頭にきた俺は、はっきりと祐介に聞いてみた。


「別に深い意味はないよ。たまたま友達だった虹子が、弟の婚約者だった。友達も含めて何度か食事に出かけた。それだけだ」

「本当か？」

「ああ。虹子自身も宮家での生活に戸惑っていたり、咲良のことが気になっていたり、事情の分かる俺としては放っておけなかった」


やはり悪いのは俺ってことか。
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