虹色シンデレラ
写真に写っているのは、哲翔さんと咲良さん。
切羽詰まった顔の哲翔さんが毛布にくるまれた咲良さんを抱きかかえている。
咲良さんは・・・ぐったりしていて目を閉じたまま。
多分、意識がない。
「2週間前、あなたのマンション前の写真ってことだけれど」
事実関係を確認するお母様。
「ええ、その通りです」
「記事に間違いは?」
お母様が原稿を差し出す。
黙って受け取り、記事に目を通す哲翔さん。
「間違いありません」
「哲翔、あなた一体何しているのっ」
初めて聞いたお母様の怒鳴り声。
「すみません」
哲翔さんは言い訳をしない。
「こんなことが表に出れば、あなたも咲良さんも困ったことになるのよ。取り返しがつかないことになりかねない」
「何とかできないんですか?」
卑屈な態度をとることもなく堂々と言葉にする哲翔さん。
「もちろん、記事は止めました。どんなことをしても咲良さんの名前と顔は出させないわ。でも、ネットに流れた記事を完全に止めることはできなかった」
「仕方ありません」
不思議なくらい冷静な声。
切羽詰まった顔の哲翔さんが毛布にくるまれた咲良さんを抱きかかえている。
咲良さんは・・・ぐったりしていて目を閉じたまま。
多分、意識がない。
「2週間前、あなたのマンション前の写真ってことだけれど」
事実関係を確認するお母様。
「ええ、その通りです」
「記事に間違いは?」
お母様が原稿を差し出す。
黙って受け取り、記事に目を通す哲翔さん。
「間違いありません」
「哲翔、あなた一体何しているのっ」
初めて聞いたお母様の怒鳴り声。
「すみません」
哲翔さんは言い訳をしない。
「こんなことが表に出れば、あなたも咲良さんも困ったことになるのよ。取り返しがつかないことになりかねない」
「何とかできないんですか?」
卑屈な態度をとることもなく堂々と言葉にする哲翔さん。
「もちろん、記事は止めました。どんなことをしても咲良さんの名前と顔は出させないわ。でも、ネットに流れた記事を完全に止めることはできなかった」
「仕方ありません」
不思議なくらい冷静な声。