虹色シンデレラ
しばらくして、ホテルの従業員から声がかけられた。

さすがにホテルの中で女性が倒れていれば、黙っているわけにはいかないんだろう。


「もうすぐ連れがきますので」

運び込まれた医務室で言ったけれど、救急車を呼ばれてしまった。



15分ほどで駆けつけてくれた哲翔さん。

「一体どうしたんだっ。何で咲良とお前が一緒にいるんだよ」

やっぱり私が怒られた。


仕方ないとは思っている。

咲良さんは血を流して倒れこんでるし、私に言うしかないんだから。

それでも、不満だな。


そうしている間に救急車が到着。

哲翔さんと咲良さんは救急車で病院へと向かって行った。


結局残されたのは私一人。
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